2010年07月12日
【大阪】西淀川女児虐待死、初公判 母「内縁夫の虐待止められなかった」「死ぬほど弱ってるとは思わなかった」
大阪市西淀川区で小学4年の松本聖香(せいか)さん(当時9)が虐待を受けて衰弱死したとされる事件で、保護責任者遺棄致死と死体遺棄の罪に問われた実 母美奈被告(35)の裁判員裁判の初公判が12日、大阪地裁(樋口裕晃裁判長)であった。美奈被告は「聖香に心からあやまりたい」と述べて起訴内容をほぼ 認めた上で、「(内縁の夫の)虐待を止められなかった。聖香が亡くなるほど弱っていると思わなかった」と語った。
美奈被告は昨年3~4月、聖香さんに十分に食事をさせなかったり、ベランダに寝かせたりするなどして衰弱死させ、遺体を奈良市内の墓地に埋めたとして起 訴された。内縁の夫の小林康浩被告(39)=分離公判、23日に初公判=が虐待を主導したとみられ、裁判員が美奈被告の関与の度合いをどう判断するかが焦 点となる。
検察側は冒頭陳述で、美奈被告が2008年秋に前夫と離婚して小林被告と同居を始めた後、小林被告による聖香さんへの暴行がエスカレートしたと指摘。美 奈被告も夕食を与えないなどの虐待をしたと主張した。また、聖香さんの虐待が発覚しないように学校を休ませ、09年4月5日の死亡後は美奈被告が遺体の焼 却を提案したと述べた。
弁護側は冒頭陳述で、美奈被告が聖香さんをかばうと小林被告の虐待がひどくなるため、守れなかったと主張。死亡の2日前には児童相談所に電話をかけて聖 香さんを助けようとしたと説明した。死因についても十分な解明が必要との立場を示した。(平賀拓哉)
http://www.asahi.com/national/update/0712/OSK201007120167.html